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労働安全衛生マネジメント
当社グループでは、「企業行動指針(コード・オブ・コンダクト)」や「環境安全ポリシー」に基づき、職場における労働災害の未然防止や従業員の健康増進および快適な職場環境形成の促進を図るため、厚生労働省が示している「労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)に関する指針」に準じたマネジメントシステムを運用しています。また、ミツビシ タナベ ファーマ コリア(郷南工場)では、2022年に「ISO45001」を取得、運用しています。
なお当社グループでは、教育・研修などを通じて安全に関する意識醸成とレベルアップを図るとともに、定期的な社内安全監査により安全管理や法令遵守状況ならびに安全活動が適法・適正に行われていることを点検し、更なる改善に努めています。2023年度の安全監査では、新型コロナウイルス感染拡大の収束に伴い海外のグループ会社についても現地監査を再開しています。
労働安全衛生推進体制
当社グループの事業所では、従業員の安全・健康の確保と快適な職場環境の形成を推進する体制として、安全衛生委員会を設置し、毎月1回開催しています。同委員会は、総括安全衛生管理者(事業所長、工場長)、安全管理者、衛生管理者、産業医のほか、会社側と労働組合側からそれぞれ選出された委員で構成しています。
委員会では、安全衛生活動報告や従業員の労働災害・健康障害防止および健康増進などに関する重要施策について審議しています。委員会での報告・審議事項は、各部署単位などで開催される安全衛生会合を通じて、全従業員に伝達しています。
労働安全衛生活動
当社グループでは、「安全は何ものにも優先する」という企業行動指針のもと、各事業所で安全衛生目標および実施計画を立案し、KYT(危険予知訓練)、ヒヤリ・ハット、職場巡視などの安全衛生活動、定期的なリスクアセスメントによる職場の潜在リスクの洗い出しおよびリスク低減対策を実施しています。また、労働災害の未然防止には、環境安全マネジメント力を維持・強化するとともに、職場において一人ひとりの業務に対するリスク感度を向上させることが重要であり、安全教育・研修等を通じて現場力(自発的・自律的解決力)の強化を推進しています。
また当社グループでは、当社独自の安全施策以外に三菱ケミカルグループとしての共通安全活動にも取り組み、三菱ケミカルグループ全体で無事故・無災害をめざしています。
なお2023年度は、さまざまな安全施策に取り組んだ結果、国内の休業災害の発生はなく、国内の休業度数率の目標0.20以下を達成しました(海外は休業災害が1件発生)。
- 休業度数率:
- 100万のべ実労働時間あたりの休業災害による死傷者数(通勤災害を除く)。
- 集計期間:
- 当社グループは4月~翌年3月、医薬品製造業平均および製造業平均は1月~12月
- 集計範囲:
- 当社グループの国内全事業所
- 総労働時間:
- 正社員、嘱託社員(一部パート社員含む)および派遣社員を対象とし、正社員および嘱託社員は実労働時間、派遣社員は就業時間/日×営業日数×人員数より算出。
安全教育・研修
- 法令・労働者遵守義務講習会
- 法令・安全配慮義務講習会
- KYT研修(危険予知訓練)
- ヒューマンエラー防止研修
- リスクアセスメント研修(化学物質含む)
- 静電気講習会
- 体感研修(火災爆発、熱傷・薬傷、挟まれ・巻き込まれ、電気の取り扱い)
- 交通安全研修
三菱ケミカルグループとしての共通安全活動
- 安全大会(7月)
- 社長安全表彰(8月)
- 安全講演会(11月)
化学物質の安全管理
当社グループでは、医薬品を含め多くの化学物質を取り扱う企業として、「化学物質取り扱い指針」をはじめとする化学物質関連の社内規則を制定し、そのなかで適正な化学物質の取り扱いを定めています。
そこでは、「危険・有害性」と「人や環境へのばく露」の両面から潜在的なリスクを事前に評価(化学物質のリスク評価)し、化学物質の入手から保管・運搬、使用、廃棄のあらゆる段階にわたり、リスクの管理、低減措置を計画的に実施することで、化学物質に関わる事故や災害の未然防止に努めています。
また「化学物質取り扱い指針」では、有害物質による環境汚染、事故・健康被害、火災・爆発などに対する予防・緩和措置なども明記し、全事業所のすべての従業員が、労働安全・衛生・防災活動に継続的に取り組み、その浸透・定着に向けた活動を続けています。
さらに、化学物質に関する教育・研修や安全監査の実施により、法令を遵守しています。
特に、2023年4月の労働安全衛生法改正に伴う自律的な管理を基軸とした化学物質規制に対しては、安全データシート(Safety Data Sheet)による安全情報の提供や化学物質管理者・保護具着用管理責任者の選任等、法規制に則って運用・管理を行い、当社グループ全体で従業員の安全確保に努めています。
保安防災
当社グループでは、保安事故の未然防止のため、各事業所でリスクの抽出・洗出しを行い、優先順位付けをしたうえで検討した除去・低減策を次年度の設備投資計画に反映させることで、不安全な施設や設備の改善を図っています。また、低圧電気取扱業務特別教育を積極的に推進し、従業員の安全を確保しつつ電気保安の向上に取り組んでいます。
そのほか、セーフティ・アセスメントやヒヤリ・ハットの水平展開等により、危険箇所に対し適宜安全対策を実施し、未然に事故や災害の芽を摘み取るよう努めています。
従業員の意識調査
従業員一人ひとりの仕事に対する思いや職場の健康と安全環境などを総合的に把握し、経営諸施策につなげていくことを目的として、2011年度より国内グループを対象とする従業員意識調査を実施しています。また、2019年度からは海外グループ会社にも対象を広げ実施しています。
2023年度の結果は、全体として良好な職場環境と従業員の活力が維持されました。さらにエンゲージメントを高めるためにいくつか見受けられた課題を踏まえ、経営層と従業員の対話の促進や、本部ごとの取り組みを推進しています。