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ニュースリリース 統合失調症および双極性障害治療薬「カリプラジン」(MP-214)についてタイで大うつ病性障害の補助療法の追加効能を承認取得
2025年2月28日
三菱ケミカルグループの田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役:辻村明広、以下「田辺三菱製薬」)は、連結子会社であるミツビシ タナベ ファーマ タイランド(Mitsubishi Tanabe Pharma (Thailand) Co., Ltd.)が、カリプラジン(一般名、治験コード:MP-214、ドパミンD3/D2受容体パーシャルアゴニスト、タイ製品名:Reagila®)について、タイにおいて新たな適応症として大うつ病性障害の治療における抗うつ薬の補助療法の新規効能の承認を1月31日に取得しましたのでお知らせします。
大うつ病性障害は、一般的にうつ病と呼ばれる精神的な疾患で、気分が持続的に落ち込み、日常的な活動に興味や喜びを感じない状態が続く場合に診断されます。治療には、薬物療法(抗うつ薬)や心理療法が用いられます。 大うつ病性障害の治療における抗うつ薬の補助療法とは、抗うつ薬単独での治療が十分に効果を発揮しない場合などに、症状の改善を目的として、抗うつ薬に加えて補助的に行われる療法のことを指します。
田辺三菱製薬は、ハンガリーのゲデオンリヒター(Gedeon Richter Plc.)からライセンスを得た当社のテリトリー国において、統合失調症および双極性障害の適応で本剤を販売しています*。今回、タイで承認を取得した本効能についても、他のテリトリー国において効能追加の申請をしています。
田辺三菱製薬は、アンメット・ニーズの残る疾患に対し、一日でも早く最善の医薬品をお届けできるよう、これからも研究開発を進めてまいります。
- *統合失調症の治療薬として、2019年7月にシンガポールとタイ、2020年8月にマレーシア、2021年7月にインドネシアで承認されています。また、双極性障害の治療薬として、2022年1月にシンガポール、2022年2月にタイ、2022年8月(うつ状態)および2023年6月(そう状態)にマレーシア、2023年2月にインドネシアで承認されています。
カリプラジン(MP-214)について
カリプラジンは、当社がハンガリーのゲデオンリヒター(Gedeon Richter Plc.)からライセンスを得て、アジアにおいて開発を進めています。カリプラジンは、経口の非定型抗精神病薬です。カリプラジンの作用機序は不明な部分はあるものの、中枢のドパミンD2とセロトニン5‐HT1A受容体でのパーシャルアゴニスト作用とセロトニン5‐HT2A受容体での拮抗作用の組合せによって効果を示すと推定されています。また、ドパミンD3受容体、ドパミンD2受容体、セロトニン5-HT1A受容体に対して、高い結合親和性を示すパーシャルアゴニストとして作用することが薬力学的試験(主に血中濃度と薬効の関係を調べる試験)により示されています。
ミツビシ タナベ ファーマ タイランド(Mitsubishi Tanabe Pharma (Thailand) Co., Ltd.)について
ミツビシ タナベ ファーマ タイランドは、田辺三菱製薬の連結子会社として、2016年にタイに設立されました。タイは、インドネシアと並んでアセアン地域で最大級の医薬品市場を有しており、ミツビシ タナベ ファーマ タイランドは、HERBESSER®、TANATRIL®、TENELIA®など数多くの生活習慣病に対する製品に加え、中枢神経領域において、遅発性ジスキネジア治療薬REMLEAS®や統合失調症・双極性障害治療薬Reagila®を販売しています。
お問い合わせ先
田辺三菱製薬株式会社 ファーマ戦略本部 PR部
TEL:06-6205-5119