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ニュースリリース 神経精神疾患治療薬候補「MT-5356」Kynexis社とのライセンス契約締結について

2023年11月8日

三菱ケミカルグループの田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役:辻村明広、以下「田辺三菱製薬」)は、MT-5356について、Kynexis B.V.(本社:ナールデン、オランダ、CEO:キース・ビーン、以下「Kynexis社」)とライセンス契約を締結しました。

MT-5356は、田辺三菱製薬が創製したKynurenine aminotransferase 2(KAT-II)阻害剤です。KAT-IIはトリプトファン代謝系の酵素であり、キヌレニンからキヌレン酸を生成します。キヌレン酸は統合失調症に伴う認知機能との関連性が示唆されています。MT-5356はKAT-IIを阻害することにより脳内キヌレン酸濃度を低下させ、統合失調症の認知機能障害(Cognitive Impairment Associated with Schizophrenia: CIAS)を改善することが期待されます。

全世界で2千万人以上の人々が統合失調症に罹患しており、その大半が、程度の差こそあれ、統合失調症に伴う認知機能障害を呈していると推定されています。認知機能障害は統合失調症患者さん、およびその家族にとって大きな負担となっており、その改善には大きなアンメットニーズがあります。KAT-IIをターゲットとするCIASの治療薬は無く、承認されればファーストインクラスの薬剤となる可能性があります。

今回の契約締結により、田辺三菱製薬はKynexis社に全世界での開発・販売およびそれらに必要な研究活動の独占的実施権を許諾します。本契約に基づき、田辺三菱製薬は契約一時金を受領するとともに、今後、開発の進捗に応じたマイルストンおよび販売ロイヤリティを受け取る権利を有しています。

田辺三菱製薬グループは引き続き、自社の創薬力を活かし、病と向き合うすべての人に希望ある選択肢をお届けすることに貢献していきます。


参考)Kynexis社リリース “Kynexis Launched to Advance Precision Therapeutics for Brain Diseases”


Kynexis社について

Kynexis社は、バイオマーカーに基づくアプローチにより、統合失調症の認知機能障害(CIAS)に対するファーストインクラスとなる薬剤の開発を通じて、脳疾患のプレシジョン医療に取り組んでいます。疾患の原因となるヒトの生物学的特性に基づいて、患者を同定および層別化する為に大規模なデータを活用し、Kynexis社はキヌレニン経路の主要酵素であるKAT-IIを標的としました。Kynexis社のリード化合物であるKYN-5356は、KAT-IIに対し、強力かつ高い選択性を持つファーストインクラスの低分子阻害剤です。詳細は、 www.kynexistx.com を参照ください。

お問い合わせ先

三菱ケミカルグループ コーポレートコミュニケーション本部 大阪コーポレートコミュニケーション部 TEL:06-6205-5119

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