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ニュースリリース ALS治療薬 エダラボン経口懸濁剤「RADICAVA® Oral Suspension」スイス当局による承認取得のお知らせ
2023年5月11日
三菱ケミカルグループの田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役:辻村明広、以下「当社」)は、当社の連結子会社であるミツビシ タナベ ファーマ ゲーエムベーハー(Mitsubishi Tanabe Pharma GmbH、以下「MTPD」)が、現地時間の5月1日に、スイス当局(Swissmedic)から、RADICAVAⓇ Oral Suspension(ラジカヴァオーラルサスペンション、以下「ラジカヴァ経口懸濁剤」)(一般名:エダラボン)の筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis、以下「ALS」)を適応症とする承認を取得したことをお知らせします。なお、スイスでの販売はMTPDが実施します。
ラジカヴァ経口懸濁剤は、ALS治療薬であるエダラボン点滴静注製剤(日本製品名:「ラジカットⓇ注30mg」および「ラジカットⓇ点滴静注バッグ30mg」)と同一有効成分を含む製剤です。エダラボン点滴静注製剤はALSにおける運動機能の低下を遅らせることが主要試験で確認されており、ラジカヴァ経口懸濁剤はエダラボン点滴静注製剤と同等の有効性を有します。当社グループは、ALS患者さんとご家族のアンメットメディカルニーズにこたえるため、患者さんが服用しやすいラジカヴァ経口懸濁剤の開発を進めてきました。
スイスでは2019年にエダラボン点滴静注製剤「RADICAVAⓇ」が承認されて以降、投与経路は点滴静注に限られていました。このたび経口懸濁剤が承認されたことで、スイスにおけるALSの治療に新しい選択肢が加わりました。
当社グループは、すでに承認を取得し販売を開始している米国・カナダ・日本に加え、今回承認を取得したスイスでもラジカヴァ経口懸濁剤をお届けすることで、引き続きALS治療のリーディングカンパニーとして、世界のALS患者さんに貢献していきます。
筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:ALS)について
ALSは、運動神経が選択的に変性・脱落し、四肢、顔、呼吸筋等の全身の筋力低下と筋萎縮が進行的に起こる原因不明の神経変性疾患です。人種や民族的背景に関連なく、発病率は10万人に2人程度と言われており、スイスのALS患者数は500人~600人と推定*されます。
RADICAVAⓇ Oral Suspensionについて
RADICAVAⓇ Oral Suspensionは、5ミリリットルを1日に1回、経口または胃ろうから投与されます。投薬期と休薬期を組み合わせた28日間を1クールとし、これを繰り返します。第1クールは1日に1回、14日間連続で服用し、14日間休薬します。第2クール以後は、14日間のうち10日間服用し、14日間休薬します。薬剤はボトルに入っており、薬剤を服用するための水や溶解液は必要ありません。また、本製品は流通過程や薬局では冷蔵保存が必要ですが、患者さんは常温での保存が可能です。
エダラボンについて
田辺三菱製薬が創製したフリーラジカル消去剤であり、脳梗塞急性期の治療薬として2001年4月に厚生労働省から承認され、国内ではラジカットⓇの製品名で販売しています。 ALSの適応症については、エダラボン点滴静注製剤が2015年6月に日本、同年12月に韓国、2017年5月に米国、2018年10月にカナダ、2019年1月にスイスなど、現在11か国で承認されています。 ALSを適応症とするエダラボン経口懸濁剤は2022年5月に米国(製品名:「RADICAVA ORSⓇ」)、同年11月にはカナダ(製品名:「RADICAVAⓇ Oral Suspension」)で、同年12月には日本で承認(製品名:「ラジカットⓇ内用懸濁液2.1%」)されています。
ミツビシ タナベ ファーマ ゲーエムベーハー(Mitsubishi Tanabe Pharma GmbH) について
ミツビシ タナベ ファーマ ゲーエムベーハーは、ミツビシ タナベ ファーマ ヨーロッパ(英国・ロンドン)の販売子会社として、2003年にドイツのデュッセルドルフに設立されました。スイスのチューリッヒにおける販売拠点では、RADICAVAⓇだけでなく、トロンビン抑制剤であるARGATRAⓇ(アルガトラ、一般名:アルガトロバン)のマーケティングにも注力しています。
お問い合わせ先
三菱ケミカルグループ コーポレートコミュニケーション本部 大阪コーポレートコミュニケーション部
TEL:06-6205-5119