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ニュースリリース 抗サイトメガロウイルス化学療法剤「バリキサ®ドライシロップ5000mg」日本における症候性先天性サイトメガロウイルス感染症の適応追加承認を取得
2023年3月27日
三菱ケミカルグループの田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役:上野裕明、以下「田辺三菱製薬」)は、抗サイトメガロウイルス化学療法剤「バリキサ®ドライシロップ5000mg」(一般名:バルガンシクロビル塩酸塩、以下「バリキサ®ドライシロップ」)について、症候性先天性サイトメガロウイルス感染症の適応追加承認を3月27日に取得しました。
今回の承認は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の成育疾患克服等総合研究事業「症候性先天性サイトメガロウイルス感染症を対象としたバルガンシクロビル治療の開発研究」の支援を受け、6医療機関(東京大学医学部附属病院、日本大学医学部附属板橋病院、名古屋大学医学部附属病院、藤田医科大学病院、神戸大学医学部附属病院、長崎大学病院)の研究グループによって実施された症候性先天性サイトメガロウイルス感染児を対象とした医師主導治験(VGCV-1)の成績に基づいています。本治験において、バリキサ®ドライシロップを6カ月間投与することにより全血中のサイトメガロウイルス量は減少し、聴力障害の悪化抑制効果が示されました。症候性先天性サイトメガロウイルス感染症の治療薬として世界で初めての承認であり、患者さんに新たな治療の選択肢を提供できるものと考えています。
症候性先天性サイトメガロウイルス感染症は、サイトメガロウイルスが妊婦の胎盤を経由し胎児に感染して発症する疾患で、国内において年間1,700人程度が発症する希少疾病です。症候性先天性サイトメガロウイルス感染症の新生児は、出生時に中枢神経障害や難聴等の症状を示し、その後、精神発達遅滞などの神経学的後遺症を残す割合が多く、成長や発達を損なわせることが問題になっています。国内外において、症候性先天性サイトメガロウイルス感染症の治療薬は存在しておらず、早期に治療法を確立することが望まれていました。
バリキサ®ドライシロップは日本において、2018年に製造販売承認を取得し、「後天性免疫不全症候群」「臓器移植(造血幹細胞移植も含む)」「悪性腫瘍」でのサイトメガロウイルス感染症の治療薬、「臓器移植(造血幹細胞移植を除く)」におけるサイトメガロウイルス感染症の発症抑制薬として販売しています。また症候性先天性サイトメガロウイルス感染症に対する希少疾病用医薬品(オーファン・ドラッグ)の指定を受けています。
田辺三菱製薬は、希少疾病を含めたアンメットメディカルニーズの高い疾患に対し、新たな治療選択肢をお届けできるよう、これからも研究開発を進めてまいります。
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