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ニュースリリース 植物由来COVID-19ワクチン「COVIFENZ®」(MT-2766)カナダにおいて承認を取得

2022年2月24日

 田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:上野裕明、以下「当社」)は、連結子会社であるメディカゴ社(本社:カナダ ケベック市、社長:長尾 隆)が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防をめざして開発している植物由来のウイルス様粒子(Virus Like Particle、以下「VLP」)ワクチン「COVIFENZ®」(コビフェンツ、開発番号:MT-2766)について、カナダにおいて2月24日に承認を取得したことをグラクソスミスクライン社(本社:英国 ロンドン、以下GSK)と共同で発表しましたので、お知らせします。なお、COVIFENZ®はGSKのパンデミックアジュバントを併用しています。

 COVIFENZ®は、18歳から64歳までの成人におけるSARS-CoV-2ウイルスによる感染症(COVID-19)の予防を適応とするVLPワクチンであり、植物を用いて製造されています。カナダにおいて昨年4月より本剤のローリングサブミッション*の審査が開始され、同年12月に、申請資料の最終部分として第2/3相臨床試験の第3相パートのデータを提出しました。試験実施期間中は主に変異株が流行しており、第3相パートの結果では、特に優勢であったデルタ株、ガンマ株に対する有効性はそれぞれ75.3%、88.6%でした。また、本剤の投与に関連する重篤な副反応は見られませんでした。

 メディカゴとカナダ政府は、本剤の供給契約を結んでおり、メディカゴは可及的速やかに供給を開始出来るよう、準備を進めています。日本においても、第1/2相臨床試験を昨年10月から実施中であり、カナダ申請に用いたデータに日本の臨床試験結果を加えて、2022年度第2四半期の承認申請をめざしています。

 当社グループは、ワクチン領域を中枢神経・免疫炎症領域とならぶ重点領域と位置付け、ワクチン領域においても新しいモダリティの開発に取り組んでいます。すなわち、新しいタイプのワクチンとなる植物由来VLPワクチンという新たな選択肢を届けることで、世界の最重要課題である感染症予防により一層貢献してまいります。


  • *ローリングサブミッション(rolling submission、段階的承認申請):
    申請から承認に至るまでの時間を短縮するために、段階的に提出する資料を、カナダ保健省が全データの提出を待たずに順次審査を進めることができる制度。

■COVIFENZ®(コビフェンツ)について
COVIFENZ® は、コロナウイルスのスパイクタンパク質を発現するVLPを用いており、GSKのパンデミックアジュバントと併用します。VLPワクチン3.75μgとアジュバントを21日間隔で2回、筋肉内投与を行い、冷蔵(2~8℃)での保存・流通が可能です。

■メディカゴについて
メディカゴ社は、1999年に設立した、VLP技術を用いた新規ワクチンの研究開発に特化したカナダのバイオ医薬品会社で、遺伝子組み換え技術によって植物の細胞内にVLPを生成させ、効率的に抽出・精製する独自技術を有しています。アンメットメディカルニーズに応える新しい医薬品を創製し、グローバルに提供する経営基盤の構築に取り組む田辺三菱製薬は、新規バイオロジクス技術の獲得を通じたさらなるワクチン事業の展開をめざし、2013年9月に主要株主となりました。現在メディカゴ社は、新型コロナウイルス感染症や季節性インフルエンザワクチンなどの開発に取り組んでおり、VLP技術を活用した各種ワクチンの研究開発と製造を通して、世界の皆さまの健康と感染症予防に貢献するために取り組んでいます。


本リリースに関する報道関係者からのお問い合わせ

田辺三菱製薬株式会社 コミュニケーションクロスローズ部 TEL:06-6205-5119

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