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ニュースリリース 遅発性ジスキネジア治療薬バルベナジン(MT-5199:VMAT2阻害剤)国内における製造販売承認申請のお知らせ
2021年4月22日
田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:上野裕明、以下「田辺三菱製薬」)は、小胞モノアミントランスポーター2(以下、「VMAT2」)阻害剤MT-5199(一般名:valbenazine;バルベナジン)について、本日、遅発性ジスキネジアを適応症として、厚生労働省に医薬品製造販売の承認申請を行いましたので、お知らせします。
バルベナジンの有効性および安全性を確認するため、当社は2017年6月から国内第2/3相臨床試験(J-KINECT試験)を実施しました。その結果、有効性の主要評価項目である、投与6週後の異常不随意運動評価尺度(AIMS)合計スコアのベースラインからの平均変化量において、プラセボに比べ有意な改善が認められ、また、安全性についてはこれまでに報告されているバルベナジンの安全性プロファイルと大きく異なる傾向はみられませんでした。
遅発性ジスキネジアは、抗精神病薬などを長期間服用することで起こる不随意運動で、ドパミン受容体の感受性増加等が原因と考えられています。症状は患者さんごとに異なり、舌を左右に動かす、口をもぐもぐさせるなど、顔面に主に現れますが、四肢や体幹部でも認められます。重症になれば嚥下障害や呼吸困難を引き起こす可能性があり、重篤な状態になる患者さんもおられます。日本ではまだ承認された治療薬がないため、承認取得後はすみやかに患者さんへ治療薬をお届けしたいと考えています。
また、当社は、独占的開発・販売権を有するシンガポール、タイ、インドネシア、マレーシア、韓国においても、2020年に承認申請を行っています。
田辺三菱製薬は、アンメットニーズの残る疾患に対し、一日でも早く最善の医薬品をお届けできるよう、これからも研究開発を進めてまいります。
参考
◆バルベナジンについて
バルベナジン(MT-5199)は、ニューロクラインバイオサイエンス社(米国サンディエゴ)から導入したVMAT2阻害剤であり、神経終末に存在するVMAT2を阻害することにより、ドパミン等の神経伝達物質のシナプス小胞への取り込みを減らし、不随意運動の発現に関わるドパミン神経系の機能を正常化させます。
米国では、2017年4月に遅発性ジスキネジアを適応症とした医薬品として初めて承認されました。INGREZZA®の製品名で、ニューロクライン バイオサイエンス社が販売しており、遅発性ジスキネジアに悩む患者さんの治療に貢献しています。
田辺三菱製薬株式会社 コミュニケーションクロスローズ部
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