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ニュースリリース 視神経脊髄炎スペクトラム障害治療薬「ユプリズナⓇ点滴静注100mg」 国内での製造販売承認を取得
2021年3月23日
田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:上野 裕明、以下「当社」)は、「ユプリズナⓇ点滴静注100mg」(開発コード:MT-0551、一般名:イネビリズマブ(遺伝子組換え)、以下「ユプリズナ」)について、2021年3月23日に、「視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防」を適応症とした承認を厚生労働省から取得しました。ユプリズナは、ビエラ・バイオ社から導入したヒト化抗CD19モノクローナル抗体です。ビエラ・バイオ社は、2021年3月15日にホライゾン・セラピューティクス社による買収が完了し、完全子会社化されました。
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD:Neuromyelitis Optica Spectrum Disorder、以下「NMOSD」)は、重度の視神経炎と横断性脊髄炎を特徴とする中枢神経系の自己免疫疾患で、指定難病とされています。再発を繰り返し、1回の再発で失明や車椅子生活に至ることもあります。
ユプリズナは、抗体を産生する形質芽細胞や形質細胞を含むB細胞に発現するCD19というタンパク質に結合し、これらの細胞を循環血液中から速やかに除去することで、NMOSDにおける再発を予防します。本承認は、ビエラ・バイオ社がNMOSD患者さんを対象に実施した日本を含むグローバル臨床試験の成績に基づいています。なお、米国では2020年6月11日に「UPLIZNATM」の製品名で、NMOSDの適応で承認されています。
ユプリズナは、新規メカニズムによるNMOSD治療薬であり、また投与間隔が半年に1回という利便性から、再発予防期のNMOSD患者さんに新たな治療選択肢として提供できるものと考えています。また、現在NMOSDに続く効能として、重症筋無力症およびIgG4関連疾患について、ホライゾン・セラピューティクス社と共同で日本を含むグローバル第3相臨床試験を実施しています。
当社は、今後もアンメット・メディカル・ニーズに応える、医薬品の研究開発に積極的に取り組んでいきます。
ホライゾン・セラピューティクス社について
ホライゾン・セラピューティクス社は、希少疾患、自己免疫疾患、および重度の炎症性疾患を対象疾患とする医薬品の創製、開発、および販売を手掛けています。科学と思いやりの心が人々の人生を変えることを信じて、臨床的に意義のある治療法を患者さんに届けることを目指しています。詳細はwww.horizontherapeutics.comをご覧ください。
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)について
NMOSDは、日本での有病率が10万人あたり2~4人と低く1、重度の再発を繰り返し致命的となり得る中枢神経系の自己免疫疾患です。身体の免疫システムが、健康な細胞(一般的には視神経、脊髄および脳)を攻撃し、再発や重篤な傷害をもたらします。その結果、眼の痛みや失明、重度の筋力低下、麻痺、しびれ、腸や膀胱の機能低下および呼吸不全を引き起こします2。病態には、主に抗アクアポリン4(AQP4)抗体が関与し、NMOSD 患者さんの約73~90%で抗AQP4抗体が検出されるとされています3。
- 1一般社団法人日本神経学会 多発性硬化症・視神経脊髄炎診療ガイドライン2017
- 2National Institute of Neurological Disorders and Stroke, National Institutes of Health
https://www.ninds.nih.gov/Disorders/All-Disorders/Neuromyelitis-Optica-Information-Page - 3Chang VTW, Chang HM. Review: Recent advances in the understanding of the pathophysiology of neuromyelitis optica spectrum disorder. NAN. 2020; 46:199-218.
田辺三菱製薬株式会社 広報部
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