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ニュースリリース 日本発のALS治療薬(エダラボン)が中国国家薬品監督管理局(NMPA)より承認取得
2019年8月7日
田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:三津家正之、以下「田辺三菱製薬」)は、7月25日に、中国の国家薬品監督管理局(NMPA)より、エダラボンの筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:以下「ALS」)の適応症について承認を取得しましたのでお知らせします。
中国における承認申請は、当社の中国における開発子会社である田辺三菱製薬研発(北京)を通じて実施しました。販売については、当社の中国における製造販売子会社である天津田辺製薬有限公司が実施する予定です。
エダラボンは、2015年6月に「ALSにおける機能障害の進行抑制」を効能効果として日本で承認された後、韓国、米国、カナダやスイスでも承認を得ています。このたびの中国が6か国目の承認国となりました。
ALSは、運動神経が選択的に変性・消失し、四肢、顔、呼吸筋等の全身の筋力低下と筋萎縮が進行性に起こる原因不明の神経変性疾患です。一般的に発病率は人種や民族的背景に関連なく10万人に2人/年程度とされ、中国のALS患者数は2~3万人と推定している報告があります1,2)。
エダラボンは当社が創製したフリーラジカル消去剤であり、ALSの病態で上昇するフリーラジカルを消去して無害化すると考えられています。
当社は、ALSと闘う一人でも多くの世界の患者さんへ、ALSの治療薬としてエダラボンをお届けできるよう努めてまいります。
1) Arthur KC, Calvo A, Price TR, Geiger JT, Chiò A, Traynor BJ. Projected increase in amyotrophic lateral sclerosis from 2015 to 2040. Nat Commun. 2016;7:12408.
2) Shahrizaila N, Sobue G, Kuwabara S, Kim SH, Birks C, Fan DS, et al. Amyotrophic lateral sclerosis and motor neuron syndromes in Asia. J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2016;87:821-830.
- エダラボンについて
- 田辺三菱製薬が創製したフリーラジカル消去剤であり、脳梗塞急性期の治療薬として、2001年4月に厚生労働省から承認され、ラジカット®の製品名で販売しています。脳虚血に伴い発生するフリーラジカルを消去し、脂質過酸化反応を抑制し、虚血領域、あるいはその周囲の神経細胞を保護する作用を有することから、ALSの病態で上昇するフリーラジカルを消去して運動神経を酸化ストレスから保護し、筋力低下、筋萎縮の進行を遅らせる効果を有すると考えられています。
- 田辺三菱製薬研発(北京)有限公司について
- 田辺三菱製薬研発(北京)有限公司は、2006年に田辺三菱製薬が中国北京市に設立した100%子会社であり、中国での医薬品の販売承認取得に向けた自社主導による臨床開発を展開しています。田辺三菱製薬グループの中国における重要な拠点として新薬の開発、承認取得による中国での事業展開を推進し、企業価値向上をめざしています。
- 天津田辺製薬有限公司について
- 天津田辺製薬有限公司は、1993年に中国天津市に天津力生製薬との共同出資により設立し、中国での医薬品の製造および販売を展開しています。田辺三菱製薬グループの中国における中核企業として、循環器用薬や消化器用薬、アレルギー治療剤などを中心に、中国国内の患者さんへ田辺三菱製薬ブランドの高品質な医薬品を製造・販売することによって中国の医療ニーズに貢献することをめざしています。