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ニュースリリース 当社による株式会社ステリック再生医科学研究所の買収について ~将来の米国展開製品として炎症性腸疾患領域の核酸医薬品を獲得~
2017年11月1日
田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:三津家 正之、以下「当社」)は株式会社ステリック再生医科学研究所(本社:東京都港区、代表取締役社長:米山 博之、以下「ステリック社」)を買収することについて、本日、株式譲渡契約を締結しましたのでお知らせいたします。なお、当社による買収に先立って、ステリック社は、「腸疾患関連事業」と「その他事業」の分割を予定しており、本件買収は、当該分割後の腸疾患関連事業会社としてのステリック社を対象としております。
ステリック社は腸疾患関連の開発パイプラインとして、STNM01(糖硫酸転移酵素15(CHST15)阻害siRNA、二本鎖RNA製剤)を有しています。STNM01は内視鏡下で粘膜下注射により投与される核酸医薬品で、既存治療で効果不十分な患者さんを対象に想定しています。潰瘍性大腸炎およびクローン病を適応症とした開発をドイツ(適応症:潰瘍性大腸炎、開発ステージ:前期第2相臨床試験 終了)および日本(適応症:クローン病、開発ステージ:第1相臨床試験 終了)で進めています。
当社は、持続的成長基盤の構築をめざして米国事業展開を進めており、中枢神経系疾患領域と自己免疫疾患領域を戦略領域として、米国における製品ラインアップを構築することを最重要経営課題のひとつとして取り組んでいます。その成果として、中枢神経系疾患領域では、2017年8月に筋萎縮性側索硬化症(ALS)を適応症として「ラジカヴァ」(RADICAVA®、日本製品名:ラジカット®)を発売し、2017年10月にニューロダーム社買収により、パーキンソン病治療薬ND0612を初めとするパイプラインを獲得しました。本買収により、自己免疫疾患領域にSTNM01が、将来の米国展開製品として、パイプラインの一つに加わります。
本買収は必要な諸手続きを経た後、2017年度中に完了する予定です。当社は、株式譲渡契約に基づき、買収完了時に契約一時金35億円をステリック社の株主に支払います。さらに、米国での開発の進捗に応じて、最大で84億円を追加で支払う可能性があります。
なお、本買収完了による当社の2017年度通期連結業績への影響は軽微です。
- STNM01の治療における位置づけ
既存治療で効果不十分な活動性潰瘍性大腸炎の寛解導入および粘膜治癒をめざします。
- ステリック社の概要
(1) | 名称 | 株式会社ステリック再生医科学研究所 |
---|---|---|
(2) | 所在地 | 東京都港区 |
(3) | 代表者の役職・氏名 | 代表取締役社長 米山 博之 |
(4) | 事業内容 | 医薬品の研究・開発 |
(5) | 資本金 | 948,475,000円 |
(6) | 設立年月日 | 2004年11月 |
(7) | 当社と当該会社 との間の関係 |
対象会社との間には、記載すべき関係はありません。 |
- 田辺三菱製薬の概要
田辺三菱製薬は、1678年に創業、日本の医薬品産業発祥の地である大阪の道修町に本社を置き、医療用医薬品事業を中心とする国内上場企業としては最も歴史ある老舗企業です※。「医薬品の創製を通じて、世界の人々の健康に貢献します」という企業理念のもと、中期経営計画16-20では「Open Up the Future-医療の未来を切り拓く」をキーコンセプトと定めました。重点疾患領域である「自己免疫疾患」「糖尿病・腎疾患」「中枢神経系疾患」「ワクチン」を中心に、アンメット・メディカル・ニーズに応える医薬品の創製を通じて、世界の患者さんの健康に貢献していきます。
http://www.mt-pharma.co.jp/※東京商工リサーチ調べ