田辺三菱製薬のニュースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者等への情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。ニュースに記載している情報は、発表日時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
ニュースリリース 脂質異常症治療剤(CETP阻害剤)「TA-8995」に関する、日本およびアジアの一部を除く全世界における特許・ノウハウの譲渡について
2015年9月17日
当社が創出した脂質異常症治療剤(CETP阻害剤)「TA-8995」の導出先であるDezima Pharma B.V.(本社:オランダ、CEO:ロブ・デ・リー、以下 デジマ社)が、Amgen, Inc.(本社:米国カリフォルニア州、CEO:ロバート・ブラッドウェイ、以下 アムジェン社)の買収提案に応じ、9月16日(米国太平洋時間)、アムジェン社およびデジマ社が買収契約の締結を発表しました。
本買収を受け、当社はアムジェン社およびデジマ社との間で、新たに「TA-8995」に関する特許・ノウハウの譲渡契約ならびに将来契約を締結しましたのでお知らせします。
本契約に伴い、当社は日本およびアジアの一部を除く全世界における「TA-8995」の特許・ノウハウをアムジェン社に譲渡しますが、当社は本剤に関する、日本を含むアジアの一部における独占権利を留保しています。
アムジェン社およびデジマ社のプレスリリースによると、買収額は契約一時金300百万米ドルのほか、開発及び販売の進捗に応じたマイルストンとして最大で総額1,250百万米ドルとなります。上市後、一定の売上高に到達した場合、アムジェン社はデジマ社に一桁台前半のロイヤリティを支払います。当社はデジマ社よりこれらの買収額の一部をその都度受け取るほか、ロイヤリティの一部を受け取ります。
TA-8995は、当社が創製したCETP阻害薬で、2012年にデジマ社に導出し、デジマ社が脂質異常症の患者さんを対象に欧州で実施したフェーズ2b試験の結果、1日1回の経口投与により、単剤及びスタチンとの併用でベースライン*と比較して45〜48%の強いLDL-C低下作用が確認されました。その良好な試験結果は、権威ある英医学誌「Lancet」にも掲載されています。
当社が受け取る契約一時金は下期に計上する予定ですが、業績への影響につきましては、現在精査中であり、改めてお知らせします。
- *ベースライン:治療開始前の値