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ニュースリリース 自己免疫疾患治療剤MT-1303に関するバイオジェン社とのライセンス契約締結について
2015年9月9日
田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:三津家 正之)は、このたび、当社が創出し、開発している自己免疫疾患治療剤MT-1303について、バイオジェン(本社:米国マサチューセッツ州、CEO:George A. Scangos、以下 バイオジェン社)とライセンス契約を締結しましたので、お知らせ致します。
当社が開発中のMT-1303は「スフィンゴシン1-リン酸(S1P)受容体機能的アンタゴニスト」であり、リンパ球上のスフィンゴシン1-リン酸受容体(S1P受容体)に作用することにより、リンパ球のリンパ節からの移出を抑制して自己免疫反応を抑制し、その結果、様々な自己免疫疾患に効果を有する可能性がある化合物です。当社は、欧州及び日本において、本剤の多発性硬化症、乾癬、クローン病、全身性エリテマトーデスの臨床試験を進めており、既存のS1P受容体機能的アンタゴニストを超える安全性プロファイルを有する可能性を示す臨床試験結果を得ました。この結果を受け、さらに本剤の国内外での開発の加速化、早期上市、製品価値の最大化をめざすため、アライアンスによる協業が望ましいと判断し、同領域において実績のあるバイオジェン社との契約締結に至りました。
今回の契約締結により、当社は、バイオジェン社に、日本及びアジアを除く全世界における本剤の開発、販売を独占的に行う権利を許諾致します。また、当社は、バイオジェン社の国際共同治験への参画、米国での多発性硬化症を除く共同販促に関する権利を有しています。さらに、当社は、バイオジェン社より契約締結時一時金60百万ドルを受け取るとともに、マイルストンペイメントとして上市国、適応症に応じて、総額 最大484百万ドルの追加一時金を受け取る可能性があります。また、バイオジェン社の販売額に応じたロイヤリティーを受け取ります。
なお、本契約は、米国において1976年に制定された反トラスト法(ハート・スコット・ロディノ反トラスト改正法)の審査終了後、2015年末までに発効となる予定です。また、業績への影響につきましては、現在、精査中であり、改めてお知らせ致します。
田辺三菱製薬は、自己免疫疾患を戦略領域のひとつに定め、アンメットメディカルニーズに応える、新製品の開発に積極的に取り組んでいきます。
参考資料:
バイオジェン(Biogen)について
バイオジェンは、最先端の科学および医学を用いて、神経変性疾患、血友病および自己免疫疾患における革新的な治療剤を創製開発し、世界中の患者様にお届けしています。1978年に設立されたバイオジェンは、独立したバイオテクノロジー企業として世界で最も古い歴史を誇ります。バイオジェンは多発性硬化症や血友病の治療剤を通して世界中の患者様をサポートしています。バイオジェンの詳細情報は、www.biogen.com/
をご覧ください。